ガラスにも命がある。一生がある。原型を留めないどろどろに溶けた状態から器の形に至るまでに姿形を変え、誰かに親しんで使ってもらうのを心待ちにしながらこの先の人生に備える。
そんな、ガラスの生命力あふれる一瞬を切り取ったのが「moment」。
静と動、2つの表情をもつガラスの美しさを感じつつ、普段の切子とは異なる見た目や質感をお楽しみください。
Glass has a life.
it changes its shape from its molten state to the form of a vessel, and prepares for the life ahead, waiting for someone to enjoy and use it.
"Moment" is a work that captures a moment full of the life force of glass.
Please enjoy the beauty of glass that has two expressions, stillness and movement, as well as the appearance and texture that are different from those of ordinary works of the Edo-Kiriko.
小林昂平によるオリジナル技法「サギング切子」で自らガラス生地から制作する1点物の「Uno」シリーズの作品です。完成まで1週間を要し、手間と時間をかけて制作していきます。作品名にある数字はグラスの高さと口径を表しています。(単位はmm)
寸法(size): 高さ(height)約78mm×口径(diameter) 約79mm
重さ(weight) : 280g
満水容量(volume):約185ml
素材(material): クリスタルガラス(crystal glass)
手作りのガラス生地のため、取り除けきれない泡や不純物が混じることがございます。予めご了承ください。
桐箱付き。
熨斗をお付けする際は備考欄にて詳細をお申し付けください。

〜「サギング切子」と「Uno」について〜
「サギング」は電気炉を使用したガラス工芸技法のひとつで、丸い穴の開いた板状の型の上に板ガラスを置いて熱することで、穴からガラスを落として器をつくる技法です。そのサギングと切子を組み合わせたオリジナル技法が「サギング切子」です。

穴からガラスを落とす際は、下に型を置くことなく重力だけを頼りに器の形を成型していきます。そのため絶妙な温度管理が必要になります。温度が少しでも低いとガラスが穴から落ちなくなり、逆に温度が少しでも高いとガラスが床に落ちすぎてしまい器の形とは縁遠いものになってしまいます。理想の形で仕上げるのがとても難しい技法です。
unoはイタリア語で1という意味。作品ひとつひとつをガラス生地の制作から自らおこなうこと、サギングの際にガラスが落ちてくる様子を横から見るとUの字にみえることから、一連の作品シリーズを「Uno」と名付けました。